エンジニアの息抜き

登山、旅行、読書、ランニングを趣味で楽しんでいます。

君ヶ畑~ノタノ坂~土倉岳~ボタンブチ~御池岳~T字尾根~林道出合~君ヶ畑縦走

2026年8月23日に実行しました。神戸方面から君ヶ畑までは過去に何度か説明していますが、早朝にJRで近江八幡に行き、近江鉄道で八日市へ、更に近江鉄道バスとちょこっとバスを乗り継ぎ、実に4時間以上かけて9:23に到着します。岐阜県や長野県でも移動手段は異なりますが、今回よりも片道の移動時間が短い登山コースはそれなりにあるくらい、今回は不便な場所になります。

今回のコースは以下に示す通りで、君ヶ畑からの帰りのバスが15:07につき、5時間40分と時間制限付きです。標準時間の記載の無いところを体感で補間すると7時間30分以上のコースになるため、それなりの体力は要求されます。なお、ちょこっとバスに出発1時間以上前に連絡(デマンド予約)すれば、最終の6時のバスは確保できます。その場合、帰宅時刻を考えるとぞっとします。

今回のコース

バス停及び時刻表

しばらくは車道の林道を進みます。途中天狗堂からの帰りに利用した分岐があります (9:46) 。

天狗堂分岐

登山口付近に川があり、水が非常にきれいです (9:59) 。

清冽な水の流れ

登山口には駐車場、手洗いもあります (10:01) 。

登山口駐車場

ノタノ坂に入っていきます (10:05) 。

ノタノ坂のせせらぎ

せせらぎを横切ります (10:06) 。

渡渉(違う違う)

本格的な登山道に入ります (10:12) 。

ノタノ坂入口

せせらぎの源流を渡ります。魚はここから下流(途中の林道沿いの川)にかけて棲息しているようです。魚影も確認しました。イワナが棲息していると思われますが、この界隈、漁業権が設定されていますので、許可なしには絶対に魚の捕獲はしないで下さい。

滝壺と橋、滝壺には魚影が確認されます

さて、本格的に登山道が始まります。

最初の登り

土倉岳まで500m以上、T字尾根との合流部までは実に650m以上の標高差があります。一方で、路は整備されています。茨川への分岐に到着しました (10:30) 。行こうと思えばここから藤原岳、銚子岳の稜線に登ることもできます。

茨川との分岐

途中御池岳~藤原岳~竜ヶ岳の稜線が見えます (10:40) 。

御池岳~藤原岳~竜ヶ岳の稜線

歩きやすい路が続きます

銚子岳、静ヶ岳、竜ヶ岳の稜線

藤原岳も見えます

だいぶ高度が上がり、勾配が緩やかになってきました (11:17) 。

歩きやすい路が続きます

稜線に近づいてきました

土倉岳に到着しました (11:19) 。

土倉岳山頂標識

御池岳から連なる稜線

土倉岳は一応ピークの形をとっていますが、単なる通過点で次なる高みを目指します。結構な急登です。

奥の平等へ続く稜線

更に右に目をやると、藤原岳から銚子岳、静ヶ岳に続く美しい稜線が見えます。

藤原岳、銚子岳、静ヶ岳に続く稜線

稜線に上がりました (11:24) 。

稜線上

御池岳が見えてきました。

御池岳の山容

この稜線、草原が広がります。

稜線上の草原

鈴鹿山系全体が見えてきました (11:36) 。

奥に藤原岳、銚子岳、治田峠が見えます

稜線上を御池岳に進みます。

稜線上の景色

T字尾根との合流部に到達しました (11:40) 。

T字尾根との分岐

ここから草原が広がります。

稜線に広がる草原

眺望抜群のボタンブチが見えてきました。

ボタンブチの断崖絶壁

美しい草原

緑の絨毯

池塘群も観られます。

池塘群

御池岳が身近に見えてきました (11:51) 。

奥に御池岳

池塘群

ボタンブチ手前の断崖絶壁

ボタンブチに到着しました (11:57) 。ここでランチです。綿向山、竜王山、イハイガ岳、清水の頭等の稜線が見えます。鈴鹿山系全体で随一と言って良いほどの眺望です。

ボタンブチからの景色1

ボタンブチからの景色2

ボタンブチからの景色3

ボタンブチからの景色4

さて、御池岳に向かいます。ボタンブチは崖越しに見る眺望も良いですが、付近の草原も心地良いです (12:19) 。

ボタンブチ付近の草原

御池岳山頂に到着しました。開放感溢れる鈴鹿山系において珍しく眺望が利きにくい山頂です (12:25) 。それでも藤原岳~竜ヶ岳の稜線を捉えることができます。

御池岳山頂

御池岳山頂からの景色

奥の平に寄ります (12:41) 。この付近は植生の保護を図っています。

奥の平

御在所岳と雨乞岳が見えます

整備されたかのような造形美です

さて、T字尾根を下ります (13:03) 。結構な急下降で、標識その他も御池林道に比べるとプアなので、路迷いに要注意です。

T字尾根の始まり

ボタンブチの断崖絶壁

標識がありません

ロープもあります

シャクナゲの群落

悪路をひたすら下りますが、途中天狗堂とサンヤリが見えます。

天狗堂とサンヤリ

荒れた路に戻ります。

路が荒れている

878ピークに到着しました (13:49) 。

878ピーク

ルートに気を配りながら急下降をこなしていきます。

たまに現れる看板に勇気づけられます

T字尾根の入口に到着しました (14:05) 。

T字尾根入口

ここからは車道を君ヶ畑まで戻ります。ノタノ坂入口の駐車場には数台の車が駐車されており、川で魚釣りを楽しんでおられました。君ヶ畑には14:45に到着しました。

ちょこっとバスは15:07発、20分強の余裕がありました。余裕が短く感じられますが、不足する場合、最後の車道を小走りで行くことになります。

バスは通常は永源寺車庫~山上の間で八日市往きの近江鉄道バスにスムーズに乗り継ぐことができますが、今回到着が遅れたため、30分程度の待ち時間が発生しました。

幸い付近に酒屋があるため、永源寺手前の東近江市の田園風景を借景にビール休憩としました。付近には殉国碑もありました。

永源寺手前の風景

殉国碑

さて、八日市駅は鉄道博物館が併設されています。小さなお子様がおられる方は是非訪問ください。

往時の鉄道用品

車掌服その他

駅舎用品

駅標識

往時の電話

駅の標識

車輛

さて、今回のコースでは土倉岳からボタンブチ、御池岳、奥の平は開放感ある稜線歩きを景色を楽しむことを主眼にゆっくりと過ごせましたが、誤算はT字尾根の下りで道に迷ったこと、10分程度のロスですが、ナビを駆使しながらルート復帰しました。
いずれにせよ、制限時間のある登山であり、急登、急下降もあるので、健脚かつ一定程度の熟練者に向いています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

青柳駅~展望台~入笠湿原~花畑~入笠山~大阿原湿原~仏平峠~山彦荘~すずらんの里駅縦走

2026年8月15日に実行しました。その日も天気予報は雨でしたが、御覧の通りの晴天です。小職は一応気象予報士の資格を持っており、その中でも勉強しますが、この盆休みの気圧配置はコンピューターでの予報が困難な局地的な擾乱に支配されており、予報精度が十分に出せなかった※ものと推察します。

※気象観測所の分布は平均17㎞四方に1ヶ所であり、コンピューターによる計算(差分法)に必要なメッシュは5~10個分必要であることから、概ね100㎞四方以上の擾乱(高気圧、低気圧)でなければ確度を持った予報を出すことが難しく、今回のケースでは各気象予報士が付帯情報を基に独自の解釈を入れて予報する必要があったものと推察されます(現にサイトにより予報は様々でした)。

さて、小淵沢のブランシェ杜を早朝に出発し、最寄のローソンで朝食と昼食を購入し、JR小淵沢駅に行きました。途中の別荘街や飲食店は非常に瀟洒で、歩いていて非常に気持ち良かったです。

朝5時のペンションの窓辺の景色

別荘街の一角

付近の飲食店1(夕食時は活況でした)

付近の飲食店2(こちらも夕食時は活況でした)

本日目指す山の風景

小淵沢駅は非常に洗練されています。登山の負担を減らすために利用したコインロッカーもQRコードを利用し、電子決済もできます。始発までの時間で駅のベンチで朝食をとりました。

小淵沢駅

コインロッカー(QRコードを利用、電子決済可)

青柳駅に行きます。

青柳駅

さぁ、これから出発です (7:01) 。本日のコースはゴンドラを利用すれば簡単に登頂できる一般向けのコースですが、達成感を重視する自分としてはやはり麓から登りたくなり、以下のコース設定としました。延べ20㎞超えのロングトレイルです。

本日のコース

最初は国道を横断したり、住宅街を上がっていきます。しばらくすると登山口に到着しました。

登山案内図

大木が迎えてくれます

このコース、林道に沿ってそのまま登ると思いきや、林道沿いの登山口が見つけにくかったり、途中でナビが嘘をついたりと、かなり迷いました。大沢鉱山跡に到着しました (7:26) 。しかし、この時点で既に行き過ぎで、もっと早く左折するべきでした。

大沢鉱山跡の看板

林道を左折し、しばらくすると本来のコースに合流できました (7:31) 。

登山道であることを示す看板

しばらくするとまた標識が現れました。

登山道を表す看板

ここを入るのか、そのまま林道を進むのか迷いましたが、ナビが嘘をついており、そのまま林道へ。しかし、林道を進んでも路から外れ、その内行き止まりに。路を元に戻すべく、ひたすら草木を掴みながら登山道に戻るべく、道なき道を急登していきました。悪戦苦闘すること30分、ナビが登山路と重なると同時に急に登山路が現れました。ほっと一息です。正直、今回の登山路だからということで強引な戦法をとりましたが、通常は必ず分かるところまで戻ることを徹底しています。真似はしないでください。

展望台ですが、展望はありません。往時の茶屋が見えますね (8:06) 。

展望台(奥にはかつての茶屋が見えます)

しばらく林道を登っていきます。もうこのまま林道です。距離の割には低負荷ですが、面白みに欠ける区間になりました。入笠湿原に近づくにつれ、別荘が現れ始めます (8:33) 。

お花茶屋

別荘

入笠山の案内図が現れました (8:56) 。ここまで来るとゴールは近いです。

入笠山案内図

山頂エリアの路

しばらく進んで行くと山彦荘と入笠湿原に到着しました (9:01) 。

山彦荘 (名物のご夫婦で切り盛りされているようです)

少し休憩して入笠湿原を散策します。主な見どころとして、すずらん (6月上旬~中旬) 、レンゲツツジ (6月中旬) 、エゾリンドウ (8月下旬~9月下旬) で、木道が整備され、ゴンドラ山頂駅から徒歩10分程度です。中でも有名なのは100万本規模のすずらんですが、今回は季節外、一般の高山植物を鑑賞します。犬も入園できるようで、家族連れにも大いにお勧めです。

入笠湿原全景

入笠湿原看板

サワギキョウ

幻想的な風景

木道が整備されています

シシウドの群落

入笠湿原全景(奥側から)

サワギキョウ

クサレダマの群落

次なる花畑に向け出発します (9:21) 。

遊歩道入口

距離は短く、あっという間に花畑に到着しました (9:26) 。ここも多種多様な高山植物が乱舞しており、季節が合えば素晴らしい景色になります。

花畑入口

シモツケソウ

アザミ

ギボウシ

マツムシソウ

一輪のキキョウ

ヤナギラン

花畑全景

さて、そのまま入笠山に向かいます (9:35) 。

いきなりの急登ですが、大したことはありません

ゴンドラから来られた方には苦労されている方もおられましたが、麓から上がった身からするとなんのその、あっという間に山頂に到着しました (9:55) 。ここでショートランチを楽しむとともに、雲が多いので、写真チャンスをうかがいます。

入笠山山頂標識

北アルプス方面1

中央アルプス方面1

しかし、待てども状況は好転しません。シャッターチャンスは多くの場合、早朝に限られるようですね。

中央アルプス方面2

北アルプス方面2

山頂を十分に堪能したため、大阿原湿原に向かいます (10:08) 。

整備された路を降りていきます

仏平峠

大阿原湿原への標識

山を下り、湿地帯を進んで行き、大阿原湿原に到着しました (10:20) 。入笠湿原のような華麗な花々で囲まれた湿原とは異なり、こちらは静けさ、水と苔のわびさびに身を浸す感覚です。周回コースがありますので、回っていきます。

大阿原湿原入口

苔と森林の世界

苔が美しい

湧水が止まりません

1/3周回したところです

規模の大きさに圧倒されます

1/2強通過しました

滾々と水が湧き出ます

苔の森ですね

湿原ガイド

3/4周回しました

湿原の周回を終え、山彦荘に戻ります。途中首切清水に寄ります (10:49) 。飲用不適とのことです。

首切清水

車道を利用することもできますが、山に来たからには登山道を利用したい。

途中の八ヶ岳のビュースポットは雲で見えず

花畑に戻りました

ギボウシ

花畑のそばにも山荘があります (11:16) 。

マナスル山荘

こちらもメニュー豊富で誘惑もありましたが、午前立ち寄った山彦荘の名物ご夫婦のお世話になるべく(人間味があり温かさを感じました、登山客に対し、行ってらっしゃい、頑張ってください等、声をかけておられました)、山彦荘にて入笠湿原を借景としてビール休憩をとりました。短い時間ですが、景色を楽しみながら美味しくいただきました。
下山は展望台までは往路を戻り、分岐を右折し、すずらんの里方面に下山しました。こちらは林道をそのまま下山する形ですので、迷うことはありません。麓まで降りました (12:48) 。

長閑な田園風景

神社の御神木

ナビに従い、すずらんの里駅に到着しました (13:02) 。

すずらんの里駅

今回のコースは20㎞を超えるロングトレイルになるため、健脚向きです。青柳駅からの登りは迷いやすい場所もあるため、ナビ必携です。入笠湿原、入笠山、大阿原湿原と魅力が多く大いにお勧めします。

夏休みはこれで終わりです。あっという間でした。

最後まで読んでありがとうございました。

蓼科山荘~天祥寺原~北横岳~三ッ岳~雨池山~縞枯山~茶臼山~麦草峠縦走

2026年8月14日に実行しました。天気予報は雨でしたが、外を見ると晴れています。嬉しい限りです。

蓼科山荘から蓼科山を望む

登りたくなる誘惑を抑えながら・・・

蓼科山に先に登ることも考えましたが、前日含め既に3回登頂しており、未登頂の北横岳を晴れた状態で登頂したい思いから本日は見送ることにしました。

山小屋は早朝から準備が始まります

販売グッズの一部

蓼科山荘の美味しい朝食をいただき、歯磨き等を済ませ、宿で会ったメンバーに別れを告げ、お世話になった小屋にお礼を伝え、宿を出発しました (6:36) 。

今回のコース

前日は麦草峠~蓼科山荘+蓼科山往復が本日は蓼科山荘~麦草峠になり、蓼科山往復分がなくなった形ですが、ところがどっこい、今回のコースの方が起伏が激しく、遥かにタフです。

標高履歴

このグラフが示す通り、天祥寺原までは怒涛の下りです。蓼科山への登りに相当する区間が長く続きます。転倒に気を付けながら石がゴロゴロする場所を慎重に降りていきます。夜間雨が降ったらしく、足元が滑りやすいのと、草木が水を含んでおり、ズボンがびしょびしょになりました。カッパの下を着用するべきでした。もっとも、夏場につき、晴天下ではすぐに乾きますが・・・。前回蓼科山に登った際は竜源橋から入り、この場所を一気に登っていきましたが、往時の体力に脱帽です。

北横岳を眺める

北横岳に早くも雲がかかっており、嫌な予感もしつつも歩みを進めていきます。急勾配区間を終え、清流の音が聞こえてきました。竜源橋との分岐に到着しました。蓼科山がきれいに見えます (7:11) 。

蓼科山を望む

竜源橋との分岐

改めて蓼科山を望む

天祥寺原に向かいます。このエリア一帯、非常に気持ち良いです。

快適なルートを進む

快適な路を進む

今登ると360°の大展望ですが、目標は北横岳と割り切る

目標の北横岳

枯れ木がアクセントを与えてくれます

天祥寺原に到着しました (7:25) 。

天祥寺原

こんこんと水が湧き出る場所です

亀甲池に向かいます。しばらくは緩やかな登り基調です。

歩きやすい路を進みます

亀甲池に到着しました (7:40) 。湖底の石や砂が亀甲状または五・六角形に配列した構造土が観察されます(土壌が凍結と融解を繰り返す中でできた自然地形の一つです)。

亀甲池

亀甲池の標識

きれいな水を湛えています

付近は笹原が広がります

名残惜しく北横岳に向かいます

さぁ、ここからが本番です。先ほど降りた分以上に登る必要があります。非常に急登区間が長いですが、蓼科山の登りとは異なり、岩や石のゴロゴロ感は相対的には低めで、路そのものは歩きやすいです。標高差は実に450m、樹林帯の急登をジグザグに進んで行きます。

急登開始

急登が続く

高度計の数字が慰めになります

悪戦苦闘すること50分弱、北横岳稜線に到着しました (8:32) 。何とか晴れ間が残っています。北横岳は南北2峰で構成され、間にはシラビソやシャクナゲの群落が観られます。天気が良ければ南北中央アルプス、南八ヶ岳、蓼科山、御嶽、浅間山まで全てみられる場所です。

横岳山頂エリア

しかし、早くも雲がかかってきています。

蓼科山方面の眺望

南北中央アルプス方面の眺望、早くも雲が

雨池山方面の眺望

北横岳標識

麓の景色

それにしても雲の生長が非常に早く、この北横岳登頂はぎりぎり間に合ったか否かの状況でした。残りの区間は景色というよりは鍛錬、植生を楽しむところなので、ここまで何とか来られたことに感謝です。
小休止して三ッ岳に向かいます。最初に目につくのは北横岳の麓にある北横岳ヒュッテです (8:53) 。

まずは北横岳側から

反対側から(こちらがポピュラーですね)

程なく三ッ岳との分岐に到着します (8:57) 。

三ッ岳との分岐

分岐を過ぎると明らかにバリエーションルートの様相を呈してきます。標識や踏み跡が極端に少なくなり、シャクナゲとコメツガが茂る岩場の間を縫うように進みます。

分岐直後の様子

岩と岩の隙間が大きく落ち込む場所が多数出てきます。手足をどこに置くか、考えながら進んで行くと、大きな岩場が見えてきました (9:15) 。

最初の岩稜

僅かに見えるペンキ、鎖を意識してルートを選択します。

鎖場

三ッ岳とは文字通り3つのピークを総称するもので、今回のルートでは最初に現れるのがⅢ峰になります (9:20) 。既に周囲はガスで見渡せません。

三ッ岳Ⅲ峰標識

その後も岩場歩き、鎖場が続きます。

三ッ岳の岩場

分かりにくい道が続きます

前を進む方も頼りになります

分かりにくい部分も多かったですが、ペンキ、踏み跡で何とかなりました。岩場を登ったところがⅡ峰です (9:28) 。正に岩の荒海ですね。

三ッ岳Ⅱ峰標識

その後も厳しい道が続きます。

厳しい岩場

岩場は続く

Ⅰ峰を望む

Ⅰ峰が見えてきました。これを登るのかと思いましたが、だいぶ慣れてきており、思ったよりも楽に登頂できました  (9:37) 。

三ッ岳Ⅰ峰標識

景色が見えないのは残念ですが、今回の目的は一通り果たした安堵感に包まれました。後は3つの小ピークを辿る稜線歩きを楽しむだけと思っていましたが、考えが甘いことにすぐに気づくことになります。
まずいきなりの大下りになります。逆向きで考えると腰までの高さのある岩の段差です。しかも岩肌がざらざらしており、素手で触るのは困難を極めます。

最後の岩場

大下り

ようやく鞍部に到着しました (9:46) 。しかし、鞍部は狭く、すぐに急登が始まります。

大下りの鞍部

標高差100m以上の急登です。思ったよりもてこずりましたが、雨池山に無事到着しました (10:03) 。残念ながら眺望はありません。

雨池山山頂標識

頂上に限らず、この稜線は基本樹林帯で眺望はありません。山頂の眺望が利かないこともあり、少し離れたところに展望台がありました。そこで山小屋の弁当をいただきました。

雨池山展望台からロープウェイ乗り場

縞枯山方向は雲で見えません

山小屋のおにぎり、同じものがもう一つあり、竹の皮で包装されていました

弁当を食べた後、鞍部まで降りていきました。鞍部はロープウェイから雨池に通じる道との合流点です (10:25) 。雨池峠と命名される美しい場所です。

雨池山~縞枯山の鞍部

雨池への美しい路

ところがここからの登りが半端ありません。標高差200m程度の急登です。

縞枯山への急登

さすがにこの急登の連続は堪えました。蓼科山荘への往きでこのルート選択はありえませんね。もがき苦しみつつも着実な一歩を積み重ね、山頂に到着しました (10:45) 。こちらも眺望はありません。

縞枯山山頂標識

縞枯山山頂標識2

この縞枯山は冬の気候の厳しさから立ち枯れた樹木が多数あることから命名されたとのことです。見事な立ち枯れた樹木群が観られます。

立ち枯れた樹木群

雨池山同様に展望台があります。ここも天気が良ければ南八ヶ岳と奥秩父の連山が観られるようです。

縞枯山展望台(雲で展望がありません)

シラビソ群

さてこれまで同様に急下降し、鞍部に到着しました (11:03) 。

縞枯山~茶臼山の鞍部

これまでほどではありませんが、鞍部からの急登を進みます。

目の前の山に向かいます

こちらはそれ程の苦労なく、山頂に到着しました (11:03) 。山頂の眺望はありません。

茶臼山山頂標識

他の山同様に展望台があります。天気の関係で期待はできませんが、場所の確認をしておきます。ここも天気が良ければ南八ヶ岳、南・中央アルプス、御嶽が観られるようです。

茶臼山展望台

さて、麦草峠に戻ります。もうピークはありません。雨上がりの木道に注意して進みます。

木道

最初の茶水の池に到着しました (11:47) 。麦草峠に戻りました。バスの時間に余裕があるので、最初入らなかった植物園を鑑賞します。

植物園入口

クルマユリ

晴れ間が戻ってきました

バックに麦草ヒュッテ

バックに南八ヶ岳入口

アザミ

ニッコウキスゲ

植物園全景1

植物園全景2

その後バスの待ち時間を利用して麦草ヒュッテに入り、山菜そばとビールをいただきました。国道沿いのヒュッテにつき、他の山小屋よりは安めの価格設定でした。美味しかったです。バスで茅野に戻り、着替えを行い、カフェ「八ヶ岳Octet」で一服しました。駅構内のカフェです。スペースが広く、開放的でリーズナブルです。

タルトセット

一服後、小淵沢へ移動し、今夜のペンション「ブランシェ杜」に荷物を置きました。自分にはあまり似つかわしくない場所ですが、素泊まりで利用しました。

ヒュッテ

ヒュッテ内装

近く?の温泉「延命の湯」を利用しました。道の駅小淵沢と隣接するエリアで、露天風呂があり、薬効も感じられ、非常に快適でした。ついでにレストラン「森樹」を夕食として利用しました。高級リゾート地だけあり、付近一帯高級レストランが並びます。

延命の湯

夕食

今回のコースは起伏が激しいこと、岩場のテクニックがいることから一定程度の熟練が必要です。天気が良ければもっと良い眺望を楽しめる場所ですが、夏休みとしては十分に楽しめました。小淵沢も良い場所です。後1日遊びます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。







麦草峠~雨ヶ池~双子池~二子山~大河原峠~蓼科山荘~蓼科山~蓼科山荘縦走

2026年8月13日に実行しました。

神戸方面からは始発のJR、新幹線、特急しなの、ローカル線を乗り継ぎ、JR茅野駅に行きます。特急しなのとローカル線は塩尻で乗換ですが、僅か3分間での乗換になります(Yahooの時刻表検索ではこの乗継は表示されず、特急あずさに誘導されるので注意)。

JR茅野駅 (9:30) にてコインロッカーに余分な荷物と大型ザックを預け、アルピコ交通の麦草峠行きのバスに乗ります (9:40) 。バスに乗ること70分強、麦草峠に到着しました (10:54) 。登山開始時は立ち寄りませんでしたが、下山時にこのヒュッテを利用しましたので、別途報告します。

今回のコース

麦草ヒュッテ

ヒュッテ前の野草園(帰りに寄ります)

麦草峠標識(既に標高2100m超え、涼しい環境で登山できます)

道路を渡って北側の登山口に入ります。最初に現れたのが茶水の池です (10:57) 。木道の上をスリップに注意しながら進んで行きます。

茶水の池

コメツガ林に入るといきなり苔の美しさに魅了されます。

苔の森

続いて現れたのが笹の原っぱ。

笹の原っぱ

しばらくすると登りになりますが、全般的に歩きやすい路が続きます。

歩きやすい路が続きます

しばらく進むと大石川林道に出合いました (11:27) 。

林道出合

今回のコースはこのように林道歩きのウェートが高いです。楽なのは良いですが、登山路を楽しみたい身としてはやや物足らなさを感じます・・・。

林道歩き

さて分岐に到着しました (11:33) 。雨池、双子池、大河原峠、いずれも行く予定ですが、どちらに行くべきか、この場合は先に行く場所を選ぶべきなので、雨池の方に曲がります。湿地には木道が敷かれています。

雨池への分岐

木道を慎重にわたる

雨池に到着しました (11:41) 。

雨池

文字通り、池の水位は雨量に依存し、天候次第で涸れることもあるようです。なお、アメンボはいますが、魚影は確認できません。遊歩道で周回することができます。東サイドを北側に向かい、北側でショートランチにしました。池からは翌日登頂する山々が眺められました。雲が多めですが、なかなかの景色です。

縞枯山

雨池山と三ッ岳

雨池と茶臼山への稜線

雨池と南八ヶ岳の山容

双子池方面に進みます。少し登った後、だらだらと下っていき、またしても林道に出合いました (12:28)。

林道出合

歩きやすい林道を進みます

林道を進んで行くと双子池に到着しました (12:55) 。こちらにも山荘 (双子池山荘) があり、蓼科山荘のオーナーが兼任されています。

双子池(雄池)

双子池(雌池)

双子池山荘

さて、双子山に向けて登っていきます。ようやく登山に来た感覚が持てました。

双子山への登り

視界が開けてきました

蓼科山が見えてきました

双子山山頂に到着しました (13:24) 。ここからは蓼科山、北横岳など、北八ヶ岳全体が望めます。

双子山山頂

蓼科山~北横岳のシルエット

北横岳

前掛山と蓼科山

坂を下っていき、大河原峠に到着しました (13:36) 。またしても車道との合流です。駐車場があり、クルマが何台も駐車していました。

大河原峠

蓼科山荘に向かいます。最初は緩やかな登りですが、やがてかなりの急登になります。覚悟していたこの山域特有の急登と言えます。

緩やかな笹の路

急登の始まり

まだまだ急登が続く

最高地点

最高地点を過ぎると緩やかな下りになります。程なく蓼科山荘に到着しました (14:43) 。

蓼科山荘

ここで荷物を置いて(ここで宿泊)、ビール休憩をとりました。翌日の天気予報が良くないため、山頂に登ることにしました。ここは既に3回目、石がゴロゴロと積み重なった岩場の急登は織込済です。針葉樹の樹高が低くなり、ペンキに導かれて左に曲がると蓼科山頂ヒュッテ前に出ます。

岩場の急登

鎖場もあります

ペンキのガイドもあります

山頂ヒュッテ、麓の蓼科山荘に対し、人気は断然こちら

山頂案内

山頂に到着しました (15:03) 。山頂はだだ広く、標識と鳥居と祠、ケルンがあります。頂上火口は直径約150mあるとのことです。浅いクレーター状で、溶岩が盛り上がった堤形状の火口縁です。

今回は天気に恵まれませんでしたが、過去積雪期と紅葉期に快晴の下、登頂した際は360°の大展望(南北中央アルプス、南八ヶ岳、霧ヶ峰、美ヶ原、その他)で素晴らしい眺望でした。

山頂標識

山頂の鳥居

山頂のケルン

山頂ヒュッテ付近には高山植物が繁茂しています。ピークは過ぎていますが、美しい花が咲いています。

山頂ヒュッテ付近の高山植物

往路を蓼科山荘まで戻りました (15:20) 。荷物の整理、着替えを行い、18:00の夕食までゆっくり休みました。盆中にも関わらず、宿泊者は僅か3名、オーナー・スタッフ曰く、「昼間の食事や飲み物、デザートの提供、グッズ販売の方が忙しい」とのこと。

夕食時、オーナー、スタッフ含めていろいろと山小屋事情、登山事情等を中心に語らいました。オーナーのこれまでの山小屋経営における苦労と考え方、生き方にも触れることができました。大変印象に残りました。

山頂ヒュッテは起床と共に山頂の景色を満喫できますが、このような宿泊者が少ない山荘ではオーナー、スタッフ、他の宿泊者との距離が近く、交流を存分に楽しむことができるメリットがあります。また機会を見つけて遊びに行きたいと思います。

この山荘では食事のメニューにこだわりがあり、一品ずつ料理の説明を行ってくれました。また、日本酒をサービスしてくれました。大変美味しかったです。翌日の朝食の写真とセットで載せておきます。

また、宿泊者のプライバシーを確保するべく、室内にテントを張っており、テント内に敷布団、掛布団、毛布を敷く形をとっています。大変ユニークで面白い試みです。過ごしやすかったです。

蓼科山荘の夕食

蓼科山荘の朝食

今回のコースは麦草峠から蓼科山へ登頂するにあたり、最短経路 (最短時間) になります。関西からは始発を利用する前提で、このコースで蓼科山まで行くのが、翌日の縦走を充実させる意味では最適と考えています。

林道や車道との合流が多めですが、池が3つ、眺望の良い双子山、更にはメインディッシュでもある蓼科山も含んでおり、十分楽しめるコースと言えます。

そうは言うものの、16:00までに小屋に着くことを前提 (山小屋予約において、16:00までに到着する計画を求められている) とすると、一定程度の健脚が求められることを断っておきます。難しい場合、双子池山荘での宿泊も可能です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

越前大野市探訪

2026年7月20日に実行しました。

前日に荒島岳縦走を果たしたものの、タクシー確保未達、疲労、酷暑を加味して経ヶ岳登山を取りやめ、宿泊地の観光に舵を切りました。

今回訪問した場所の内、越前大野城、城下の武家屋敷、イトヨの里を紹介します。

 

1.越前大野城

ー歴史、沿革ー

  • 織田信長に仕えた武将金森長近によって、1573~1592年間に築かれた平山城で、4年の歳月をかけて完成した(大野郡の一向一揆収束の恩賞)
  • 築城当時は2層3階建ての大天守、2層2階の小天守を備え、二の丸・三の丸を配し、外堀・内堀を巡らせた堅固な構えであった
  • 築城した金森長近は、のちに北陸の小京都と呼ばれるまちづくり(短冊状の城下町)を行った人物としても知られています
  • 1775年に火災で焼失し、以後は天守を失った状態が続いた
  • 江戸時代には土井利房が入城し、以降は代々土井氏が城主を務めた
  • 現在の城は1968年に再建されたものです

ー見どころー

  • 気象条件によっては晩秋から春にかけて大野盆地全体が雲海に包まれ、越前大野城だけが浮かんで見える幻想的な光景が見られ、天空の城として注目されています
  • 竹田城、備中松山城と並ぶ天空の城の一つとされるが、この現象が見られるのは年間10日前後と希少です
  • 雲海に浮かぶ城の姿は、越前大野城から約1kmの犬山から眺めるのが定番です
  • 戦国時代の築城資料や大名が使っていた道具、平成の発掘調査で出土した遺物などが展示され、大野城のあゆみをわかりやすく紹介しています(書物、甲冑、武具、火縄銃、婚礼道具、陣羽織、食器など)

ー所感ー

城への登りは十分な木陰が確保できる遊歩道が各方向に整備され、真夏でも歩きやすいです。出会う方出会う方が積極的に挨拶され、気持ち良かったです。登城に際し、800円で今回紹介のスポットを含む市内7か所の施設の1日券を購入できます(単独では400円)。内部の展示物は残念ながら撮影できませんが、やはり現物は貴重なもので、そのようなものが保存されている日本は捨てたものではないと感じます。最上階からは360°の展望が楽しめます。天空の城はいつかは見てみたいです。

越前大野城登り口

城門

土井利忠像

荒島岳

金森長近像

大野城全景

池に映る城

城から見た荒島岳

入城し、最上階から市内を眺めてみます。

犬山(越前大野城の撮影スポット)

越前大野市街

荒島岳

大野盆地

2.旧田村家

ー歴史、沿革ー

  • 田村又左衛門家は、初代央俊が1759年に本家から100石を分けられて分家したことに始まります。1773年には三の丸に屋敷を拝領し、「三の丸田村」と呼ばれ、本家「大田村」と区別して「小田村」とも呼ばれました
  • 二代目俊強は1837年に大野藩の家老を務め、1839年には200石から300石に加増された上級武士でありました
  • 現在の建物は1827年の大火で類焼した後、矢村の農家を移築し、武家住宅に改築されたものです
  • 主家は県内でも数少ない近世の武家住宅の遺構であり、大野藩上級武家屋敷の様相を留めている貴重な史跡として、大野市の文化財に指定されています
  • 2010年に田村家より大野市に寄贈され、その後2年間の解体・修復を経て一般公開が始まりました

ー見どころー

  • 庭園東側にある築山は、越前大野城を築城した金森長近が外敵の侵入を防ぐために外堀に沿って造らせたと言われる土塁の一部で、大野市内でここだけ現存する貴重なものです
  • 江戸末期の大火後に農家を移築・改築した経緯から、建物に入るとすぐ武家屋敷らしからぬ土間と囲炉裏があるのが特徴的です
  • 期間限定でカラフルな風車棚が設置され、写真スポットとして人気を集めています(今回撮影しませんでしたが、風が吹くと風車が回り、涼を感じます)
  • 庭園の石組も見どころの一つで、庭に点々と置かれている踏石は東尋坊の石が使われています

ー所感ー

城から下山して最初に訪問しました。当時の武家屋敷ということで、銃を始めとする調度品を見物でき、非日常を味わいました。築山も言われてみれば珍しいものだと改めて感じます。最後にあれだけインスタ映えする風車の写真をなぜ撮らなかったのか、今となっては分かりませんが、やはり自分の中で武家屋敷に似つかわしくないと感じたのだと思います。

入口

囲炉裏端

銃

築山

和室

3.旧内山家

ー歴史、沿革ー

  • 大野藩主・土井利忠は行き詰まった藩財政を立て直すため、「更始の令」と呼ばれる改革令を出した
  • 内山七郎右衛門良休・隆佐良隆兄弟はこの藩政改革に尽力し、殖産興業・人材育成など各種の事業で成果を上げた
  • 兄良休は藩営商店「大野屋」を開設、銅山経営など経済面で手腕を発揮し、多額の借財に苦しんでいた藩財政を立て直し、1860年に家老職に就いた
  • 弟隆佐は蝦夷地開拓の推進、洋式帆船「大野丸」の建造、蘭学の振興、軍備の刷新等を行い、1863年に家老職と軍事総督を命じられたが家老職は辞退した
  • 現在の屋敷は、この兄弟の偉業を偲ぶために、後の内山家の屋敷を解体復元し保存したものである
 ー見どころー
  • 母屋・離れに加え、味噌蔵、衣装蔵、米蔵、門といった建造物一式が国登録有形文化財となっている
  • 苔の美しい数奇屋風庭園が見どころで、隠れた名園として評価されている
  • 母屋は2階建てで、いろりのある台所や2階の物置なども見学でき、当時の暮らしぶりがよくわかる構成になっている
  • 夏季には涼しさと日本らしさを感じられる「城見障子」が期間限定で設置され、冬季には色鮮やかな絵障子が数寄屋風書院を彩る

ー所感ー

田村家以上に豊富な財力があったことを調度品のみならず、蔵が3つあること、屋根裏天井の曲線美(当時の技術では相当な難工事)、城見障子から推察できます。調度品や囲炉裏端、浴室など生活に根差した部屋も良かったですが、城見障子からの大野城の姿が庭や部屋と調和し、非常に見ごたえがありました。

内山家入口

リボルバー

煙草盆

庭園

内山七郎右衛門良休肖像

掛け軸

囲炉裏端

浴室

箪笥

城見障子1

城見障子2

城見障子3

 

城見障子4

屋根裏納戸

屋根裏居室

味噌蔵

味噌蔵内部

衣装蔵

衣装蔵内部

米蔵内部

4.イトヨの里

ー歴史、沿革ー

  • 本願清水は淡水型イトヨの生息地として1934年に国の天然記念物の地域指定を受けた湧水で、織田信長の武将金森長近が城下町を整備する際に町用水の基点とした場所です
  • 陸封型イトヨの生息地の南限として国の天然記念物に指定されている。
  • イトヨ生息地を市の貴重な財産として保護・活用し、大野の水文化を発展継承するため本願清水イトヨの里が開館しました
  • イトヨは大野市の豊富な湧水を象徴する魚として、市が「市の魚」に指定し、生息環境の保全に取り組んでいます

ー見どころー

  • イトヨを水中から観察できるコーナーがあり、外の池を建物の中から観察できます。
  • 館内の観察窓からイトヨの様子をそっと覗くと、じっとしていれば間近までイトヨがやってきて、行動をじっくり観察できます
  • 「イトヨの里」には約6千匹のイトヨが生息しており、昭和の高度成長期の環境変化という危機を乗り越えて命をつないできた歴史があります

ー所感ー

 国の天然記念物でもあるイトヨは水温20℃以上で弱るため、寒冷地や地下水湧水エリアかつきれいな水でなければ棲息できません。寿命が1年しかないため、1度の環境変化で絶滅のリスクがある大変貴重な魚です。水面の上から鑑賞することでも十分楽しめますが、館内の側面から見る水槽は非常に見ごたえがあり、良い試みだと思いました。いろいろと楽しむとともに勉強になりました。

イトヨの里看板

イトヨの里正面

本願清水外観1

本願清水看板

イトヨ(上から)

本願清水外観2

館内水槽入口

水槽1

水槽2

水槽3

イトヨ生息地の説明

越前大野市は観光スポットが市内にコンパクトに集まっており、非常に観光しやすいです。市内循環バスもありますが、徒歩での観光も十分に楽しめます。市内各所に清水があり、きれいな地下水が湧いています。飲用での水質を保証するものではないとのことですが、飲用されている方も多数おられました。
昼食は洋食マシェリを利用しました。老夫婦が営む洋食屋で多くの旅行者の受けが良いとのことで、訪問しました。ボリュームと手を加えた山菜料理が添えられており、満足しました。

マシェリ外観

ヒレカツ定食

半日の観光でしたが、清水が市内各所にあり、うだるような暑さの中、涼を感じつつ楽しめました。

御清水

御清水

昼食後、電車の便が悪いため、バスで福井東口に行き、ハピライン福井で敦賀へ、サンダーバードで関西に戻りました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

下唯野駅~中出~小荒島岳~シャクナゲ平~荒島岳~越前下山駅縦走

2026年7月19日に実行しました。暦の上での3連休の中日と最終日を登山に割り当てようと計画しましたが、天気予報がなかなか定まらず、直前の土曜日に北陸方面に焦点を定め、宿を確保して荒島岳、経ヶ岳登山に最終決定しました。荒島岳は27年前の日本ダービーの日に勝原コースのピストンで登頂したことがあります。

なお、今回の休暇の第一希望は八ヶ岳、第二希望は大台ヶ原、大峯奥駈道でしたが、長野県も関西南部も予報はいずれも雨、北陸方面のみが晴れマークになっていました。

神戸方面から早朝の阪急で大阪梅田へ、サンダーバード、ハピライン福井を利用して、福井へ、そこから越美北線で東に進んで行きます。宿は越美北線沿線では最も大きな町である越前大野としました。2日分の登山服と着替えがあり、荷物が重いため、越前大野駅でコインロッカーに荷物を預け、タクシーで登山口に向かう予定でしたが、休日はタクシーが2台しか無いようで、チャーターできず、結局重い荷物を背負ったまま下唯野駅からの登山開始となりました (10:35)。しかも最高気温は36℃以上と過酷な環境となりました。

下唯野駅

中出までは一般道で田圃の間の道路を通っていきます。小荒島岳を見ながら進んで行きます。

麓から見た小荒島岳

一般道なので、かなり飛ばし気味に中出まで進んで行きました (10:58)。

中出

ここからは舗装された林道を進んで行きます。舗装路ではありますが、勾配はそれなりに大きいです。途中野上氏の碑がありますが、勉強不足で存じ上げません。この写真にも写っていますが、この山域はアジサイ、コアジサイが多いです。

野上氏の碑

駐車場が見えてきました。水場にもなっているようです (11:10)。後悔先に立たずですが、ここでペットボトル1本を飲み干し、水を入れておけば多少足しになったのではないかと思っています。

駐車場

駐車場からは砂利道に変わり、勾配が更にきつくなります。程なく登山口が見えてきました (11:14)。

中出コース登山口

ここにも熊の注意喚起があります。ここからの登りは相当な覚悟が必要です。そもそも下唯野が標高220m、駐車場が標高350m、小荒島岳が標高1186m、荒島岳が標高1523m、実に1300m以上も登ることになります。これがいかに大きな値であるかというと、上高地の標高が約1500m、槍ヶ岳、穂高岳の山荘のある稜線の標高が約3000m、歩行距離のファクターを除き、標高差だけで比較すると大差なく、むしろ標高の低い場所でのこの標高差につき、暑さの観点ではより過酷と言えます。これは新潟の魚沼駒ケ岳~中ノ岳~八海山の縦走時でも同様で、標高300m程度の場所から標高2000m超えの登山になり、地元の方は「信州の山は大したことない」と考えているようでした。

まずは小荒島岳までの急登を標識を追う形で紹介します。樹林帯を進みますが、所々直射日光の攻撃を受け、体力を削がれます。27年前は若く、荷物も軽く、勝原コースのピストンとコースが相対的に楽、更に5~6月であったこともあり、休憩なしで行きましたが、今回はまめに給水休憩をとりました。

山頂まで5㎞ (11:32)

登山道

山頂まで4㎞ (12:07)

山頂まで3.5㎞ (12:23)

部子山

山頂まで2.5㎞ (12:55)

小荒島岳山頂標識、バックに荒島岳 (12:58)

いやー、参った。猛暑もありますが、やはり荷物の重さが堪えているようです。デイパックなら30分以上は早く、しかも遥かに楽に到達できたと思っています。飲み物も準備はしていますが、コース内に水場が無いのも活力不足につながったと思います (冷たい新鮮な水、本当に活力になります)。バックに荒島岳が見えますが、まだまだ標高を稼がなければならないことを考えると、気が滅入ります。一方で、こちらは360°の大展望です。

経ヶ岳

能郷白山

さて小休憩をとり、更に進んで行きます。ここからももちろん急登は続きます。やがて以前通った勝原コースと合流します (13:19)。

勝原コースとの合流点

勝原コースとの合流点

ここからは急登に加え、鎖場、ロープ、ラダーが連続します。過去に滑落死も一定頻度で発生しており、注意するべきポイントです。

階段1

ロープ1

ロープ2

山頂まで1㎞ (13:33)

この辺り、熱中症の初期症状としての足の痙攣も生じてきました。水分、塩分を摂りつつ、マッサージも併用して奮起して登っていきます。

ロープ3

ラダー2

経ヶ岳が見えてきました

小荒島岳を見下ろす

ロープ4、コアジサイも観られます

山頂まで0.5㎞ (14:01)、山頂も見え、勇気づけられました

最後の登り

再び経ヶ岳を見る

白山方面、上の方が雲に覆われており、山容が見えにくくなっています

能郷白山方面

足の軽い痙攣に苦しみつつも、景色と笹の勢いに励まされながら何とか頂上に到着しました (14:18)。

荒島岳山頂標識

ランチの残りを済ませるとともに、改めて山頂からの360°の眺望を楽しみます。また山頂付近はお花畑が広がっており、高山植物の宝庫になっています。

大日ヶ岳方面

新下山コースへの路

お花畑1

お花畑2

能郷白山

山頂の祠

お花畑3

お花畑4

お花畑5

お花畑6

お花畑7

お花畑8

さて、越前下山方面に下山します。水分、塩分補給に加え、休息も取りましたが、足と身体は本調子ではありません。最初は笹の広がる中に整備された路を通っていきます。

大日ヶ岳方面

越前下山方面

やがて植物の生育により路が塞がれていきます。

路が塞がってきました

マクロのルートを意識し、踏み分けながら進んで行きます

大日ヶ岳方面の展望が開けてきました

経ヶ岳その他が見えます

下山路を見下ろします

九頭竜湖が見えてきました

鍵掛山その他

景色が楽しめるのは前半の1/4~1/5程度、ここからは樹林帯を急下降していきます。中出コース以上の勾配で、滑落注意区間もあるので、スピードを抑えながら降りていきます。

ロープ1

鎖1

疲労、のどの渇き、足の異常と闘いながらも何とか下山できました (16:13)。

コース全般標高差が大きいことも手伝い、急登、急下降の連続で、山頂標高の割にはかなりハードなコースと言えます。滑落リスクのある区間もそれなりのウェートを占めるため、健脚かつ熟達者向けと言えます。自信が無い方は登りか下りに勝原コースを採用すると良いと思います。

さて、九頭竜温泉に向かいます。温泉の駐車場に念願の自販機があったため、富士山の天然水500mlを立て続けに飲み干しました。3本目を購入しようとすると売り切れになったので、温泉の入口に向かいました。

温泉の石碑

温泉の建物

アルカリ温泉でつるつる、内湯と露天風呂があり、水風呂と組み合わせて休憩込みで1時間20分程度滞在しました。ここでも富士山の水を2本飲み、更にノンアルコールビールを1本飲みました。非常に気持ち良かったです。

heiseinoyu.com

一方で、翌日のタクシーの予約が取れそうにないこと、靴擦れが深刻であること、疲労もかなりのレベルであること、翌日も猛暑が予想されていることから、翌日の登山はキャンセルし、せっかくの機会と捉え、越前大野市街を散策することにしました。
さて、越前下山駅に戻ります。

新下山コース案内図

越前下山駅

越美北線車輛

駅の周りの農地

越前大野駅に戻りました。

越前大野駅

飲食店もスーパーも閉まるのが早いので、ネット検索でターゲットを絞り、梅林に行きました。地元の人気店につき、席に着くまで20分ほど待たされましたが内容は満足でした。

梅林の建屋

天ざる丼

前日に急遽検索、選択した宿でもあり、今回の宿は学生時代以来となるドミトリーです。久しぶりのドミトリーにつき、マナーが悪いお客さん含め恐れていましたが、良い意味で期待を裏切りました。

このドミトリーは越前大野駅からはやや離れた場所に位置する古民家を改装したカフェ兼喫茶店です。海外バックパッカーからすると高級ドミトリーになります。
広い和室を共用スペースとしており、水回り全般きれいです。店員さんも優しく、今後も応援したくなるような方でした。

8人部屋も各ベッドにカーテンがあり、プライバシーが確保されています。ちょっとしたことですが、学生時代にスイス、カナダ、ニュージーランドのドミトリーを利用した際はそのようなものはありませんでした。
また、専用の照明とコンセントがあり、真夏でも涼しく、快適です。
就寝22時というのも適切と思います。

www.namecameono.com

その日は疲れていたのもあり、良く眠れました。ドミトリーを意識してアイマスクと耳栓を持参していましたが、不要だったかもしれません。

共用スペースとしての和室

ロビー

ルール

部屋への入口

建物外観

最後にいただきました

時間の都合で朝食は利用しませんでしたが、上々の評判です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

西芳寺(苔寺)訪問

2020年7月25日に訪問しました。今回は家族旅行でGo to Travelを利用して嵐山を訪問した際、2日目の行先として選定しました。神戸からは日帰りで訪問できる場所ですが、せっかくの機会、ホテル「らんざん」に宿泊しました。最上級とは言いませんが、場所は宝厳院至近に位置し、まずまずの宿と言えます。

www.kyoto-ranzan.jp

その年の梅雨は今年以上にしつこく、7月下旬まで連日の雨天に苦しみました。今回の旅では宝厳院、竹林の小径、各所土産物売り場などいろいろ訪問しましたが、前日も夕方15時過ぎから大雨が降り始め、予定していたモンキーパークや渡月橋エリアの手漕ぎボートは断念しました。

今回紹介する西芳寺、インターネット化が進んだ2020年当時においても往復はがきでの予約が必要で、1ヶ月以上前に往復はがきで連絡を取り合い、時間を決めて訪問しました。園内のMapや沿革は以下のサイトにまとめられていますが、簡単に整理しておきます。

saihoji-kokedera.com

  • 沿革

  奈良時代に聖武天皇の命により行基が法相宗の寺として創建しました。

  室町時代初期には夢窓疎石が中興開山し、臨済宗の寺院として再興しました。

  この際に現在の庭の原型が完成しました。更に足利義満・義政がこの庭園を模して

  金閣・銀閣を造営したと伝わえられています。

  応仁の乱~戦国時代にかけて、戦乱や川の氾濫で度々荒廃しましたが、

  この頃から苔が繁茂し始め、現在のような苔庭の景観になったのは江戸時代末期と

  言われています。

  庭園の公開は1928年からですが、苔の保護と静謐な参拝環境維持のため、

  1977年から事前申込制を導入、1994年に世界遺産に登録されました。

  • 見どころ

  写経体験ができることに加え、120種以上の苔が境内を覆い、緑の絨毯のような

  独特の景観を作り出しています。上段は枯山水庭園、下段は黄金池を中心とした

  池泉回遊式庭園という二段構えの構成が特徴です。

  下段庭園の中心にある黄金池は、朝日ヶ島・夕日ヶ島・霞島の3つの島が

  浮かびます。

  夢窓疎石の作庭思想を今に伝える禅の庭として知られています。

さて、中を覗いてみましょう。往復はがきの予約証明を提示して入場します。

本堂への路

神社で言うところの手水舎

周囲は豊かな竹林に囲まれています

写経が必須ですので、入場後まずは写経を行います。靴を脱いで本堂の書院に上がります。広い和室に机と椅子が整然と設置され、椅子に座ってその場で購入した筆ペンで写経を行いました。残念ながら時間をかけてもなかなか上手に書くことはできません。とはいえ、非日常を存分に味わうとともに、心を無にすることができました。

写経

本堂も庭園も静謐な佇まいでした。

書院の見事な庭園

本堂

写経を終えて、係の案内に従って、庭園に入ります。庭園に向かう路も苔蒸しており、いきなり情感を誘うとともに、期待を抱かせます。

庭園への路

門を潜って、最初の建物は観音堂です。本堂ができるまではこの観音堂を本堂として利用していたようです。

観音堂

石段を下りて池泉回遊式庭園に向かいます。雨の日は滑りやすいので要注意です。石段を下りると別世界、緑の絨毯が迎えてくれます。

手入れされた松

池泉回遊式庭園が見えてきました。ここからが本番です。

楓も美しい

黄金池

黄金池を周回していきます

奥に湖南亭の石垣が見えます

見事な苔の絨毯

苔の絨毯と美しい木立

心を落ち着かせて周回します

一つ一つが芸術作品です

湖南亭の石垣

湖南亭に到着しました。桃山時代に千利休の子である千少庵によって再興された国指定重要文化財の茶室です。豊臣秀吉の命による利休の切腹時に隠れ家として使われた伝説や、岩倉具視の潜伏先として知られています。

湖南亭

朝日ヶ島を正面に周回していきます

周回を続けます

夕日ヶ島も見えてきました

潭北亭が見えてきました。こちらも茶室です。陶芸家である真清水蔵六さんによって再建、寄贈されたとのことです。

潭北亭

周回を続けます

苔の拡大写真

ほぼ一周したところで、開山堂と夢窓疎石作庭の日本最古の枯山水庭園に向かいます。山道と階段を登っていきます。指東庵は寺の中興開山である夢窓疎石を祀る山腹の禅堂です。足利義政も修行した大変に歴史ある場所です。

開山堂の指東庵

枯山水庭園

写経から始まり、非日常の世界に浸りきったこの庭園の余韻を残しながら西芳寺を後にしました。

西芳寺入口

苔を主役とした全国的にも極めて珍しい庭園で、写経で心を落ち着かせ、庭園の散策で更に心を無にして幻想的な世界に浸ることができます。拝観料が高く (当時で3000円)、往復はがきでの予約等、事前準備の煩わしさはありますが、これほどまでの体験はなかなかできるものではありません。

因みにここから鈴虫寺までは徒歩10分程度です。若い頃一度訪問していますが、こちらも個性溢れる興味深いお寺です。セットで訪問しても良いかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。